書院の奥座敷から眺められる庭園は、築山と大きな岩を配した枯山水(かれさんすい)式庭園です。大きな立石と築山の間には苔が密集しており、石と苔で谷や滝を拵(こしら)えています。小堀遠州(こぼりえんしゅう)の作とも伝えますが、不詳です。主屋北側と書院中座敷から見える庭園は、中央に琵琶湖型の池を配置し、その周囲に飛び石を配置した池泉(ちせん)回遊式(かいゆうしき)庭園です。現在は釈迦堂(しゃかどう)川の水位が下がって水はありませんが、池の北端には石の丸橋や水門があり、船を引き入れていました。また、庭園の北東隅には信州から勧請(かんじょう)した諏訪神社を祀っています。
枯山水式庭園
水門
池泉回遊式庭園
半夏生の群生
庭園では毎年7 月初旬頃に半夏生の群生を見ることができます。半夏生は葉の上半分が白くなることから別名片白草(かたしろぐさ)とも呼ばれています。夏の暑さを忘れさせてくれる清々しい光景をどうぞお楽しみください。